以前JavaScriptベンチマーク「SunSpider」を使って、Atom+ESXiサーバの実力を評価しましたが、今回はその続きということで円周率計算ベンチマーク「SuperPI」でトライです。計算回数を19回に設定し、104万桁の円周率を計算する時間を測定します。今回はばらつきを考慮して実験を3回行います。ESXi上の各OSについては、1つずつ処理を行いました(つまりベンチマーク中にはAtomのパワーのほとんどを使っていると考えられます)。
結果は以下の通り。
ハードウェア | OS | 結果 | ||
結果1 | 結果2 | 結果3 | ||
Atom 1.6GHz, メモリ2GB, VMware ESXi |
Ubuntu 8.04.1 | 1分37秒 | 1分34秒 | 1分35秒 |
CentOS 5.2 | 1分44秒 | 1分44秒 | 1分41秒 | |
Windows Server 2003 |
1分59秒 | 1分59秒 | 1分59秒 | |
Pentium4 3.0GHz, メモリ1.5GB | Windows Vista SP1 |
1分13秒 | 1分13秒 | 1分13秒 |
Sempron 2800+, メモリ768MB |
WindowsXP SP1 |
1分02秒 | 1分02秒 | 1分01秒 |
話の本筋ではないのですが、Pentium4 3.0GHzよりSempron 2800+の方が速かったのはちょっと意外でした。Pentium4マシンの方をメインで使っているのでちょっと複雑な気分。VistaとXPというOSの違いも影響しているかもしれません。
さてAtomですが、Sempronマシンと比較してざっくり1.5~2倍程度の時間を要しています。注目すべきはESXi上の各OSの違いで、準仮想化が有効になっているUbuntuが一番速く、以下CentOS、Windows Serverの順となっています。準仮想化によるパフォーマンスの向上を確認することができたといえば言い過ぎでしょうか。
サーバーとしての稼働を考えれば、Pentium4やSempronの半分程度のパフォーマンスを持つAtomは、必要にして十分なパフォーマンスを持つと評価してよいのではないでしょうか。省電力などのメリットを考え合わせれば、仮想化はともかくとしてサーバーにAtomというのは十分あり得る選択肢だと思います。