「機能競争は終わった」と小野寺社長 新ブランド「iida」で「次の競争」へ (ITmedia)
KDDIが発表した新ブランド「iida」についての記事です。
「携帯電話の機能競争は終わった。革新性のある試みで、次のステップに進みたい」
「携帯電話は次の競争に入る。今後は時計や眼鏡と同様、場所に適した端末を持つ時代が来る」
言いたいことはおおむねわかります。携帯電話の機能がどんどん進化しても、多くのユーザーがそれを使いきれていない状況で、携帯電話の機能競争に対するアンチテーゼとしてのデザインブランドということなのでしょう。
ただ、例に挙げられている時計や眼鏡と、携帯電話が決定的に異なる点として、携帯電話は通信機器であり、相手となる基地局が存在することによって成り立つ存在であることがあげられます。より多くのユーザーが携帯電話を快適に利用できるようにするために、回線容量を増やすための基地局の進歩(LTEのような新方式を含む)や新しい周波数帯域の利用は今後も進むでしょう。そうなれば必然的に「相方」である端末も進化を迫られることになります。時計や眼鏡と同じようにはいかないのです。
もし本当にKDDIが「機能競争は終わった」と考えているのであれば、極論ですが今後LTE用の帯域をKDDIに割り当てる必要はないことになります。もちろんKDDIとてそんなことはしないでしょう。LTEに参入だってするし、メインの商品ライン(今までの商品ライン)ではある意味今まで通り、革新的な商品を出し続けるでしょう。
デザインやモノとしての質感を重視するという方向性は大いに賛同できますし、iidaに魅力を感じてもいます(G9は後半年早ければ手を出していました)。ただ、「機能競争は終わった」というのはちょっと極論ではないかと思います。iidaが出ることで、KDDIの次世代への取り組みが鈍らないことを切に願うばかりです。
小野寺社長の言っている「機能競争は終わった」というのは、これ以上何を詰め込むのか?という限界論と、将来的にはどの事業者もLTEになるのだから技術的な差はほとんど無くなってしまうだろうという憶測を意味しているような気がします。
もちろん終わったと言っても、今後は今の機能に対してより付加価値を求めていくような形になりますから、確かに極論過ぎるっていうのも納得です。
> 小野寺社長の言っている「機能競争は終わった」というのは、これ以上何を詰め込むのか?という限界論と、将来的にはどの事業者もLTEになるのだから技術的な差はほとんど無くなってしまうだろうという憶測を意味しているような気がします。
私はそこまで深く考えて言っているようには思えないんですよね->小野寺社長。新機能の提案がうまくいっていて、それでいて「機能競争は終わった」というのなら説得力もありかっこいいのですが、最近のauはそうでないですからねぇ。
あっ、iidaを否定するわけじゃないですよ。機能はそこそこでいいから仕立てのいい物をというニーズは確実に存在するでしょうし、そういうことを思う人にとって今の携帯電話はある意味「子供っぽい」でしょうから。ただ、それと「機能競争は終わった」というのはまた話が別かなと。
機能を追及するライン(例えば最新式電波腕時計)と、仕立てや味を追求するライン(例えばアンティークぜんまい腕時計)の両方があってよくて、どちらも否定するべきではないと思うんですよね。インフラが絡む携帯電話についてはなおのこと。
トラブって発表会には行けませんでしたが、レセプションには行けました。
それにしても、何故KDDI(au)はこうも「携帯電話」を広げるんじゃなくて、寧ろ逃げに映る事ばかりするんでしょうねぇ…?
せうさんコメントありがとうございます。
> それにしても、何故KDDI(au)はこうも「携帯電話」を広げるんじゃなくて、寧ろ逃げに映る事ばかりするんでしょうねぇ…?
繰り返しになるのですがiidaの方向性はそれはそれでいいと思うんですよ。そういうニーズは確かにありますし。ただ、だからと言って携帯電話の本業をおろそかにしてはいけないですよね。
今のKDDIは技術的に手詰まりになっている中で何とか新規性を出そうと必死になっているのだと思います。No.2がふがいないと業界は面白くないので、KDDIには頑張ってほしいと思っているのですが…。
#とりあえずAndroid出してくれたら手のひら返して絶賛しますw。