私が正月休みでたまたまYouTubeで動画を見てしまって以来「前に進めなくなって」しまった「秒速5センチメートル」。この記事では第2話「コスモナウト」に登場したガジェットを紹介します。
※この話題は三部作(プラスアルファ)となっております。こちらもご覧ください。
・その1:時系列まとめと第1話「桜花抄」編
・その3:第3話「秒速5センチメートル」編
・その4:漫画版第9話編
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【第2話「コスモナウト」】
第2話「コスモナウト」は舞台が1999年夏~秋の種子島です。携帯電話で例えると、1999年2月に言わずと知れた「iモード」がスタートした時期です。そんなタイミングを考慮してガジェットを見ていきましょう。
高校生になった貴樹は、「出すあてのないメールを打つ癖」が付いており、時折メールを打っては消していました。さてまず映画版から行きましょう。貴樹が使っていた携帯電話は折りたたみ式の白黒画面端末で、画面はmovaの頃のPanasonic端末のようで、ただ端末には古いEZwebロゴのボタンがあったり、明らかにauをもじったロゴが付いていたりと、この端末も特定に苦労しました。しかしちゃんと調べましたよ!
映画版で高校生の貴樹が使っていたのはauの「C3003P」です。
映画版で高校生の貴樹が出すあてのないメールを打っていた「C3003P」
スクリーンショットがこちら。一瞬映る待ち受け画面下のアイコン、メール送信画面のレイアウトなど完全に一致します。特に待ち受け画面において、DoCoMoのmova端末とはソフトキーの左右が逆(movaは左が電話帳、右が履歴)であるところなども映画ではきちんと表現されています。
「あれでも待てよ、この端末は画面がカラー」…ということで調べたところ、この端末は発売が2002年3月。きっとメールを打ち終わって端末を折りたたむ操作を表現したくて、(1999年当時の端末はまだまだストレートが主流だったので)C3003Pの画面だけ白黒にして時代感を合わせたのでしょう。
一方漫画版では、DoCoMoの「N501i」が使用されています。こちらは独立した方向キーが特徴的だったので特定は楽でしたね。
このN501i、発売が1999年3月18日なので、「コスモナウト」の時点で貴樹が持っていても不思議ではないですね。ただこの当時はまだまだ携帯電話の基本料金も高く、高校生が手軽に持てるものでなかったこともまた事実。まあ小学生の時にもスーパーファミコンありましたし、貴樹の家は比較的裕福だったのでしょうw。
さて次はいよいよ第3話「秒速5センチメートル」です。漫画版は現在進行中ですが、今分かっているところまできちんとまとめたいと思います。