さて「月刊アフタヌーン」での連載が大詰めを迎えている「秒速5センチメートル」、本編そのものの感想は全部読むまで控えることにして(しかも私、漫画の第6話と第7話読んでませんorz。単行本待ち)、今日(1/25)発売の3月号に掲載された第9話に登場したガジェットを見ていくことにしましょう。
※この話題は1/8にまとめた三部作の続きです。こちらもご覧ください。
※ネタバレちょっとだけあります。
・その1:時系列まとめと第1話「桜花抄」編
・その2:第2話「コスモナウト」編
・その3:第3話「秒速5センチメートル」編
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さて第9話では、映画版・小説版では描かれることがなかった、大人になった明里が携帯電話を使う場面が2回登場します(夫となる男性・祐一からのメール着信と、同じく祐一との待ち合わせで通話する場面)。これがまた絶妙で、どのシーンでも端末本体は手に隠されるような描写になっていて、かろうじて背面が分かるのみ。あとメール着信時の画面に「メッセージR」「メッセージF」とあるのでDoCoMo端末ということはすぐに分かるのですが、なかなか特定が難しい感じになっています。あたかも特定厨への挑戦状のようなw。
しかし大きなヒントがありました。通話する場面をよく見ると、この端末はスライド式だということがわかります。第3話の舞台となる2007年~2008年の冬でdocomoでスライド式といえば、今はなき三菱(D)シリーズしかありません。Dのスライドはどれも同じような形をしているので難しいところもありますが、でもきちんと根拠を持って特定しましたよ!
明里が使っていたのは「D905i」です。発売時期も2007年11月とぴったりですね。前回特定した貴樹のP705i、理沙のW61CAといい、(ケータイマニアではない)普通の人にしては携帯電話が新しすぎる感じもしますがw、きっと作者が(物語の舞台である)2007年頃の携帯電話という条件設定でググッたのでしょうw。
以下に根拠をいくつか列挙します。
1) 劇中に描かれている端末の背面(露出したカメラ、LEDライトの配置など)が酷似。
2) 端末正面上部、スピーカーの左右に丸が描かれている。D905iにおいては左側の丸が照度センサー、右側の丸がインカメラ。特に左側の照度センサーが存在するのはD905iのみ。
3) 端末正面下部、分かりづらいがボタンが楕円形になっており、D905iとよく一致する。発売時期が近い端末で言うとD904iとD705iいずれも四角ボタン。
但し、劇中では端末がD905iより若干丸みを持って描かれています(D903iくらい?)。なので作者がD905iをベースに女性らしいフォルムとしてD903iの曲線を取り入れた可能性はありそうです。
スライドは特に女性に人気ありましたからね。しかしD905iは「ワンセグ・HSDPA・国際ローミング」の全部入りハイエンド端末。しかも新料金プラン導入直後の端末なので、バリューコースで買うと6万円近い値段だったはずです。そこまでして最新端末を買ったのはなぜか?「新婚旅行は海外だから国際ローミングできるのがいい」とかいう理由だとストーリー上激しく欝になりますw。でもありそうww。夫となる人に勧められたりしてwww。妄想が過ぎますね。
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さて漫画版ももう少しで完結しそうな雰囲気です。読みそこねている第6~7話を含めて、早くコンプリートしたい気持ちともう終わってしまうという気持ちが綯い交ぜになっており、非常に複雑な心境です。少しでも救いのあるエンディングを迎えてくれるといいですね。