なるほど便利! くらしで使えるスマホ&タブレット (趣味Do楽) (Amazon.co.jp)
本屋でふと見かけたので衝動買いしてみました。番組自体は2013年4~5月で放送される予定のもので、スマートフォンやタブレットの成り立ちからスタートして、購入方法、基本操作、アプリと展開していきます。NHKということでウイルスやプライバシー問題などネガティブな話題への言及もありつつ、それでもスマートフォンやタブレットを使ってみたいと思わせる構成になっていると感じました。
全体的に利用者目線の記述になっているところが興味深い感じです。たとえばiOSとAndroidについて、違いは提示しつつ極力同じように(両者を並べて)説明しようとしていたり、Google検索の機能をスマートフォンの機能として説明していたりします。利用者からしてみれば自分の端末のOSが何であるかや、サービスの提供主体がどこであるかはあまり関係なく、シンプルにどう操作すればよいのかが大事というスタンスでしょうか。
その一方で専門用語の記述に関しては、初心者向けという甘えは感じられず、相当にしっかりしています。「Dropbox」や「Foursquare」のような大文字小文字を間違えやすい用語や、「Google ドライブ」「App Store」など半角スペースの扱いに注意が必要な用語もしっかり区別されています。IT系Webサイトでも「DropBox」「FourSquare」「Googleドライブ」のような誤った記述がしばしば見受けられますが、その辺はさすがのNHKです(ただし見た限り1箇所だけ「AppStore」と半角スペースがない記述がありました)。
あえていうならば一番最初の
スマートフォン(スマホ)は、タッチパネルで操作する新しいタイプの携帯電話です。
については「昔のSymbianは?」「非タッチパネルのWindows Mobileは?」とかいろいろ言いたい人もいるでしょうが、そこはさすがに許容するべきなんでしょうね。
本(および番組)のコンセプトとしてはスマートフォンやタブレットの初心者向けということなのでしょうが、個人的には初心者へ適切な順番で適切な説明が行われているという意味で、他人にスマートフォンやタブレットのことを質問されることが多いパワーユーザーや、携帯電話の販売に携わる人にも有益な内容と感じました。